『Love Letter』の岩井俊二が『スワロウテイル』との間に、人気シンガーCHARAをヒロインに撮った自主映画的アナーキーなメルヘン。妹を殺したココは、入院させられた精神病院で、ツムジとサトルという2人の青年と知り合う。 彼らは施設の塀の上を歩く探険を楽しんでいた。やがて、地球が滅亡するという妄想にとらわれた彼らは、滅亡を見届けるために、塀の外に出てはいけないという規則を守りながら、塀から塀へとつたって海を目指してピクニックに出かける。 ピクニックの間に出会うさまざまな人々との交流に、日常への批評を読みとることもできる哲学的な深みを、岩井の軽やかな映像がポップに仕上げている。なかでも鈴木慶一のとぼけた神父さんが印象的である。CHARAと浅野忠信夫婦の出会いの映画としても要チェックだ。(堤 昌司)
[邦画] PiCNiC ピクニック (Chara/橋爪こういち/浅野忠信/六平直政/BDMV/18.23GB)
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